控訴審第2回公判
2008年12月12日 10:00開廷
東京高等裁判所 102号法廷
裁判長:門野 博
裁判官:土屋哲夫・鬼澤友道
検察官:牧野 忠・阪井 博
小嶋氏弁護団:安田好弘(主任)・松井 武・鶴見俊男・新谷 桂・朝比奈秀一・山下幸夫
罪状:詐欺
今回も傍聴券は抽選でしたが人数に満たないので抽選はなし。
検察側の証人に、グランドステージ藤沢の住人Tさんが立つ。
Tさん、宣誓。
※Tさんは1審で裁判所宛に手紙を提出し、読み上げられた。
牧野検事「平成17年にGS藤沢の○号室を購入された目的はなんですか」
T「年老いた両親が古い家に住んでいるので日当たりがよく、段差の少ないフラットな部屋という事で買いました。今の家は築28年で階段も多く、段差も多くて狭いです。
年老いた親が転びやすいので段差のないところを探していました」
Tさんの自己資金は1080万円で残り4000万円がローン。
支払い期間は20年で銀行からのローンだという。
耐震偽装事件が発覚したので銀行から支払いについての優遇措置を受けているという。
現在までのヒューザーからの配当は2回、小嶋氏個人からは数万円程度、ほかに迷惑料として50万円を受け取っている。
検「再建した藤沢のマンションに入居するんですか」
T「はい。広さは少し狭くなりました。追加の負担金の分は金融気候のローンを組もうと思っています」
検「1審判決の内容について走っていますか」
T「知っています。検事さんから電話をもらって。
“弱い故意”というのが気になりました。故意は故意であり、弱いも強いもなく、執行猶予がつくのは不満です。
被告人には会社の責任者として瑕疵担保責任を果たして欲しいという一点です。
いまだに精神的に癒されない日々が続いています。
被告人に執行猶予がつくのは納得せず、会社の責任者である小嶋さんには責任を果たして欲しいです」
新谷弁護士「藤沢の再築工事は始まっていますか?」
T「まだ壊している段階です」
新「再築に関して、参加した理由は何ですか」
T「早く日のあたるマンションに年老いた両親を暮らさせてあげたいからです。
藤沢を再建するためには我々の所有部分を、私どもで買い取りました。買い取った分は分譲に移すことも考えています」
新「GS藤沢は4階以上の部分が解体されましたが、費用は藤沢市ですか」
T「はい。被害者には請求されていません」
新「小嶋さんがどのような犯罪をしたと思いますか」
T「事件発覚後に部屋の鍵を渡されたので…。新聞などの報道でしか知りませんが、
グランドステージ関連に関しては耐震偽装だとされていたのに引き渡されました。
瑕疵担保責任について全うして欲しい一点です。
責任はヒューザーとヒューザーマネージメントにあると思いますが、イーホームズや国に責任はないと思います。理由は特にありません。
当時は国交省の責任を考えましたが、われわれ素人が話をできるのはヒューザーだけなので、ヒューザーに責任を取って欲しいです」
GS藤沢の部屋のうち1審でも取り上げられた13戸は管理組合で買い上げ、登記上は被害住民の持ち物となっている。
2人目の検察側証人、Aさんが出廷。
牧野検事「部屋の購入目的は何ですか」
A「結婚予定だったので新居として。あとは趣味の楽器を置くスペースができると思ったので購入しました」
その後、事件が発覚して結婚についてはしばらくなくなったものの、現在は2人で仮住まいの賃貸に入居している。
事件をきっかけに2人とも精神的に不安定になり口論になったり、ストレスから体調を崩すこともあったという。
現在、結婚に向けて話が進んでいるとのこと。
藤沢市から今の部屋の家賃の補助が出ている。
検「一審判決についてはどう思っていますか」
A「新聞などで知っています。個人的に執行猶予付きなのが納得できません。
詐欺事件の故意が大きいか小さいかにしろ、私たちの生活に与えた影響は非常に大きく、
デベロッパーは人の生命を預かる責任も大きく、民事だけでなく刑事の責任も大きいと思います。
執行猶予のない実刑判決が望ましいと思います。
再建が終わるまでの5年間、頑張って行きますが、お金の追加もあり負担が大きいです。
結婚を考えていたときに事件に遭い、恐怖感がありました。
裁判所にはよく考えた判決をお願いします。
姉歯さんは実刑ですし、イーホームズには責任を求めるつもりはありませんが小嶋被告一人に責任を求めたいです」
次回期日では小嶋氏の録音データの残りを再生する予定。
弁護側の証人が一人呼ばれるらしい。
次回で結審予定。
次回期日:2009年1月16日 午後13:10〜
以下、自分で思ったことなど。
現在、GS溝の口とGS千歳烏山の住人の方が国、イーホームズ、自治体を訴えている中、
小嶋氏一人の責任を追及するという住人の方の発言が少し気になりました。
発言の中でも「素人だから」とあり、国に楯突いてはいけないという雰囲気が感じ取れました。
自分の考えとしては国の責任が大きいと考えておりますので、争う住人の方と争わない住人の方の心の内の違いはなんだろうと思うところです。
閉廷後、また安田弁護士が報道陣に囲まれていました。
帰宅してから記事になってるかと思って検索しましたが、なにも書かれていませんでした。
「囲んでどうするんだろ、なんかネタが取れるとでも思ってるのかねえ」と某弁護士さん。


12月の控訴審第2回を傍聴していた者です。
からすうりさんがおっしゃるように、私も証人の方の小嶋氏1人に責任を求める姿勢が気になりました。
執行猶予があるのはおかしい!と小嶋氏を追及する気概と、国やイーホームズの責任に対する無関心に矛盾を感じました。
裁判自体が、小嶋氏の故意を検証することのみに終始しているのも気になります。
国やイーホームズの責任を明らかにすることも、この裁判には必要だと思うのですが。。。
検察側の意図でしょうか。
コメントありがとうございます。
刑事裁判に於いての裁判記録は関係者以外は非公開で閲覧できませんし、
捜査資料を見たわけではないので、そこに検察の意図があるかどうかは分かりませんが、
そういったものを臭わせる、感じさせることは多くありますね。
国や自治体を叩けば補償されなくなる等の心配があるのだと思います。
現在、他の物件の方が国や自治体、イーホームズに責任を求める民事裁判を起こしています。
そちらのほうで何らかの動きや違った判決が出るかもしれません。
私がこの裁判も含めて、日本の刑事裁判は「疑わしくは被告人の利益に」ではなく「最初に処罰ありき」だと感じました。
99%以上の有罪率は明らかにおかしいです。
そして、無罪であっても検察側控訴の2審では80%が原審判決が覆ります。
安田好弘弁護士も強制執行妨害で1審無罪を勝ち取ったのですが、
控訴審に於いて罰金刑が科せられ、現在最高裁に上告中とのことです。